だから準々決勝

家主

2007年07月09日 18:12


きのうは高校野球準々決勝。
このベスト8の戦い…とりわけ夏の準々決勝が
一番スリルがあるといわれる。

きのうの4試合、とりわけ3試合、
もっと言えば沖縄市の第2試合はその象徴だった。

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延長12回での決着は、両チームの力がいかに接近していたかを物語る。


両チームの投手起用は対照的だった。
中部商業は最初から継投策を前提としている。
一方、浦添商業の神谷監督は、大事な試合であるがゆえに2年生ながら
背番号「1」を背負う伊波翔悟にこの試合を託した。

モチベーションの高まりは、時として神業のようなスーパープレーを生む。

8回表、中部商のセンター島袋は、向こう向きでフェンス直前の大飛球を好捕し、
決勝点と思って飛び出したランナーを刺し、併殺で危機を脱した。

延長10回裏、2死満塁。
センターに抜けたと誰もが思った打球を替わったばかりの浦商・嘉陽が止め、
敗戦の淵に沈みそうなチームを救った。

浦商・伊波は11回まで投球数173球。
重ねてのピンチをキャッチャー宮里の好リードにも助けられ、防いで迎えた
延長12回表、1死2,3塁での5度目の打席。

執念の打球はレフトへの犠牲フライ。
さらに1点を加えた浦商が、灼熱の延長戦を勝ち取った。


それにしても伊波は投球数180球。
祐ちゃん並である。

マウンド度胸も祐ちゃん並…見た目も祐ちゃん並である。
まだ2年生。これからが楽しみな選手だ。


一方、中部商業は名実共に「あと一本」だった。

4番を打つ大城亮は、この先の野球人生も楽しみな選手である。
最後に伊波に決勝打を打たれたチーム唯一の2年生湧川君。
秋からはリベンジに向けたマウンドになる。

完成されたチームに赴任することになった盛根監督。
名将と言え、やりにくい『夏』だったと思う。


10対9で八重山との大乱戦を制した興南。
6対5で豊見城を降し、36年ぶりにベスト4に進んだ小禄。
(豊見城、小禄は共に故・栽監督の赴任校。これも夢の続きかもしれない)
そして5対0と2年生エース東浜が完封した沖尚。

決勝は15日。
台風が水を差さないか心配だが、今年最初の代表校になるには
あと勝利二つだ。