オキナワノナマエ
きのうは高校ラグビーの中継だった。
名護が48対24と粘る読谷を振り切り、8連覇、8年連続の「花園切符」を手にした。
それにしても最近の子供たちの名前は難しい。
まず通常の読み方をする名前がない。
「輝」とか「翔」とかを使った名前が多いのだが、
「き」とか「しょう」とか読ませず、
「ひかる」とか「かける」と読ませるのだから難しい。
資料整理のときにフリガナを振る名前が、以前の倍ぐらい多くなった。
◇
沖縄の場合、苗字にも特徴のあるものが多い。
ずっと以前だが、高校野球で、八重山の学校の中継しているとき、
キャッチャーの名前が「請桝」だった。
「うけます」と読むのである。
じゃあ、ピッチャーが「投げ桝」だったかと言うと、そうではない。
◇
別の中継でしゃべっていたとき、「上当(うえあたり)」という三塁手がいた。
彼がバッターの時、ボールの上を叩いて、高いあたりのサードゴロを打った。
とっさに
「名前どおりボールの上を叩いて高いバウンドの…」
てなことをしゃべった。
こういう風にとっさに口から出たときは結構気持ちがよいものなのである。
ところが、次のイニング、守りについた彼のところにゴロが飛び、
イレギュラーバウンドした。
打球は彼のおでこに当たり、彼は悶絶して倒れこんだ。
「名前どおりのイレギュラー…」
などと言えるはずもない。
その前に言った「名前どおり」のコメントまで、
なんだか、悪口を言ったように感じて、申し訳ない気分になってしまった。
沖縄水産の試合を中継したときのこと、
1番2番は、ともに仲与志(なかよし)くんで双子だった。
打順を紹介するとき、
「1,2番はナカヨシ。双子です…」
と言ったところで、妙だな…と思った。
そこで言い直した。
「1、2番は双子のナカヨシ兄弟です…」
やはり何かおかしい。
「1、2番は兄弟でナカヨシです」
どう言ったってダメなときは、ダメなのである。