ジュラシック
ジュラシックパークの原作者、マイケル・クライトンが亡くなったという。
癌で闘病中だったらしいが、驚いた。
この人の作品はかなり読んだ。
本人が医者で科学者であるから、納得させる内容がある。
一番最初は「アンドロメダ病原体」であったろうか。
ジュラシックパークだけでなく、ライジングサン、
タイムラインにER…
次々に映画やドラマとなって、彼の作品は視覚から飛び込んできた。
だが、2004年の作品だったか、地球温暖化の真偽をついた
「恐怖の存在」では、
作品の中から「本人」が飛び出してしまった。
SFがSFでなくなっていく現実の中で、
黙っていられなくなったのであろう。
具体的に地球温暖化をめぐる近年の学説を裏返して見せた。
でも、どうもサイエンスフィクションの「フィクション」の部分が
現実の問題となってくると、「読み手として」物語の外にいる自分を感じてしまう。
こういう時代、SFを書くのは難しいのかも知れませんね。
巨人と西武の日本シリーズは巨人が王手。
ここで突然、ブルペンからタイムマシンが現れ、鉄腕稲尾が西武のマウンドに立ち、
塩崎、松沼、東尾とつないで、最後は全盛期の池永で逃げ切り…。
小惑星の衝突や地球温暖化、核戦争や細菌兵器の恐怖がSFの世界から
現実のものになるぐらいなら、こんな話のほうが良いですね。
もっとも映画で見ていた「将来の話」が現実になったといえば、
オバマ大統領に勝るものはないでしょうが…。