歩くことは…
歩くことは苦にならない。知らない土地ならなおさらである。
車で走っていると見逃してしまう、意外なものが見えたりするからである。
しかし、きょうは参った。いつも乗るバスと数字が一番違いのバスに乗ったのが間違いだった。
目的地からどんどん離れていく。
行き先の文字は確かに向かう場所なのだが、曲がり角で
「そっちじゃないでしょ」
という道ばかりを選択する。
まあ、運転者からすれば通常のルートなのだろうが、同じ行き先を記しているので当然目指す方向に行くと思っているワタシは、
「いつか目指す方向にまがるはず」
という確信があった。
だがそれは不信となり、懐疑心となり、別の確信になった。
「コノバスハモクテキチニイカナイ」
結局終点まで連れていかれた。しかもそこは埋め立て地…。真っ暗な道を強風の中、大通りまで歩くはめになった。
ま、それでも…
歩くのは苦にならない。