2008年05月23日
神なる…
姜戎の「神なるオオカミ」を読んだ。
忘れていた自然な感動を受ける作品だった。
こどものころ、シートン動物記を読んだ記憶が蘇ってきた。
時代の流れと、変わらなかったはずの自然…。
そういえば日本にもかつてニホンオオカミがいた。
彼らが滅んだことで、生態系が乱れ、自然にオオカミをもう一度放そうという計画も動いた。
人間が自然を滅ぼす。
最近は温暖化の話が注目されているが、もともとはそんな大きなスパンの話ではないはずである。
食物連鎖によって保たれていた微妙なバランスが
人間が持ち込んだ外来生物によって大きく変わってしまう。
ヤンバルの森もまさしく人間の影響で大きく姿を変えた。
塩沼亮潤さんの書いた「人生生涯小僧のこころ」も読んだ。
奈良県の金峯山寺で行われ、寺の1300年の歴史でそれまで
たった一人しかなしえなかった「大峯千日回峰行」を三十代でやり遂げた人である。
片道24キロの山道の往復を1000日続ける。
挫折したら、持っている短刀で自決する覚悟で立ち向かうという壮絶な荒行である。
マムシに咬まれても、山道で足を踏み外しても「アウト」である。
それだけではない、9日間「飲まず、食わず、眠らず」という修業も成し遂げた。
塩沼さんの経験を呼んでいると、自然と一体化するというのはどういうことかを感じさせられるし、
「無垢」という言葉を改めて思い出させた。
勿論ご本人は、こんな単純な感想を持って欲しいとは思っておられないであろうと思う。
しかし、
人間誰でも欲の垢にまみれている。
「自分がかわいい」し、「儲かりたい」「もてたい」「出世したい」「目立ちたい」「名を残したい」
「金を残したい」「人にいい顔をしたい」・・・
そんな気持ちは持っている。
だが、そんなものを持っていてできる修業ではない。
自然は「煩悩」があっては、挑戦者を受け入れてくれない。
勿論、塩沼さんの真似ができるわけではないし、それは塩沼さんが与えられた定めなのであろう。
人間ができることって限られている…というのも当然である。
「よくなりたい」
は人間として当然の願いなのであるが、
「よく」
をどこに持ってくるかが問題なのである。
人間個人なら小僧のこころに戻れても、大きな組織になると
ひたすらまい進するブルドーザーになってしまう。
エコを標榜する時代、一生懸命穀物で新エネルギーを作っている先進国。
飛び出した釘を叩いて直しながら、反対側に突き出した釘の頭に困惑する。
「この辺にしておこうや」
とみんなでいう時代なのではないか。
忘れていた自然な感動を受ける作品だった。
こどものころ、シートン動物記を読んだ記憶が蘇ってきた。
時代の流れと、変わらなかったはずの自然…。
そういえば日本にもかつてニホンオオカミがいた。
彼らが滅んだことで、生態系が乱れ、自然にオオカミをもう一度放そうという計画も動いた。
人間が自然を滅ぼす。
最近は温暖化の話が注目されているが、もともとはそんな大きなスパンの話ではないはずである。
食物連鎖によって保たれていた微妙なバランスが
人間が持ち込んだ外来生物によって大きく変わってしまう。
ヤンバルの森もまさしく人間の影響で大きく姿を変えた。
塩沼亮潤さんの書いた「人生生涯小僧のこころ」も読んだ。
奈良県の金峯山寺で行われ、寺の1300年の歴史でそれまで
たった一人しかなしえなかった「大峯千日回峰行」を三十代でやり遂げた人である。
片道24キロの山道の往復を1000日続ける。
挫折したら、持っている短刀で自決する覚悟で立ち向かうという壮絶な荒行である。
マムシに咬まれても、山道で足を踏み外しても「アウト」である。
それだけではない、9日間「飲まず、食わず、眠らず」という修業も成し遂げた。
塩沼さんの経験を呼んでいると、自然と一体化するというのはどういうことかを感じさせられるし、
「無垢」という言葉を改めて思い出させた。
勿論ご本人は、こんな単純な感想を持って欲しいとは思っておられないであろうと思う。
しかし、
人間誰でも欲の垢にまみれている。
「自分がかわいい」し、「儲かりたい」「もてたい」「出世したい」「目立ちたい」「名を残したい」
「金を残したい」「人にいい顔をしたい」・・・
そんな気持ちは持っている。
だが、そんなものを持っていてできる修業ではない。
自然は「煩悩」があっては、挑戦者を受け入れてくれない。
勿論、塩沼さんの真似ができるわけではないし、それは塩沼さんが与えられた定めなのであろう。
人間ができることって限られている…というのも当然である。
「よくなりたい」
は人間として当然の願いなのであるが、
「よく」
をどこに持ってくるかが問題なのである。
人間個人なら小僧のこころに戻れても、大きな組織になると
ひたすらまい進するブルドーザーになってしまう。
エコを標榜する時代、一生懸命穀物で新エネルギーを作っている先進国。
飛び出した釘を叩いて直しながら、反対側に突き出した釘の頭に困惑する。
「この辺にしておこうや」
とみんなでいう時代なのではないか。
Posted by 家主 at 21:54│Comments(2)
この記事へのコメント
わたしは今年 ニール・ドナルド ウォルシュ著 『神との対話』 の上・中・下を読みました。
信じない人には受け付けない内容だと思いますが、
わたしには理にかなっていることだと思いました。
”神”とありますが宗教は関係ありません。
「想いが現実をつくる」
ということを書いた本がいくつも売れていますが、
この世界はすべて「陰と陽」で成り立っているそうですから、
”求める”ことは叶います。
「儲かりたい」 ⇒「今、儲かっていない」 現実が叶います。
「モテたい」 ⇒「今、モテてない」 現実が叶います。
「期待する」 と 「裏切られる」 のです。
そして 「あ~、やっぱり現実はそうなんだ」 と納得するんですね(^^)
そして、人々は個々がバラバラだと思っていますが、
本当は誰も分離していないのだそうです。
神・宇宙・地球・自然・国・地域・家庭の中ですら ”わたしとあなた” は別のものだと思っている。
だから自分の欲のために相手から奪う。
弱肉強食が当然の摂理だと思ってるんですね。
でも、
「与えたものが与えられる」
分厚い本3冊分を説明するのは無理ですが、
でも、 エックハルト・トール 氏が 『人生が楽になる 超シンプルなさとり方 』 でも書いていますが、人にとって一番ジャマなのは自分の ”思考” で、
それを取り去るのには 荒修行はしなくてもいいようですよ。
とは言っても、これまで染み付いた観念を取るのはなかなか難しいですけどね。
信じない人には受け付けない内容だと思いますが、
わたしには理にかなっていることだと思いました。
”神”とありますが宗教は関係ありません。
「想いが現実をつくる」
ということを書いた本がいくつも売れていますが、
この世界はすべて「陰と陽」で成り立っているそうですから、
”求める”ことは叶います。
「儲かりたい」 ⇒「今、儲かっていない」 現実が叶います。
「モテたい」 ⇒「今、モテてない」 現実が叶います。
「期待する」 と 「裏切られる」 のです。
そして 「あ~、やっぱり現実はそうなんだ」 と納得するんですね(^^)
そして、人々は個々がバラバラだと思っていますが、
本当は誰も分離していないのだそうです。
神・宇宙・地球・自然・国・地域・家庭の中ですら ”わたしとあなた” は別のものだと思っている。
だから自分の欲のために相手から奪う。
弱肉強食が当然の摂理だと思ってるんですね。
でも、
「与えたものが与えられる」
分厚い本3冊分を説明するのは無理ですが、
でも、 エックハルト・トール 氏が 『人生が楽になる 超シンプルなさとり方 』 でも書いていますが、人にとって一番ジャマなのは自分の ”思考” で、
それを取り去るのには 荒修行はしなくてもいいようですよ。
とは言っても、これまで染み付いた観念を取るのはなかなか難しいですけどね。
Posted by うずまきメリーさん at 2008年05月25日 13:53
えー本屋の片隅に「地球儀」がありまして・・久ぶりに触るとだ、・・
「いいんだ、これが、・・この丸みと感触感、この3次元の立体感、・・」
「忘れてたね^-この感激・・何十年ぶりじゃろか・・」
「地球は全部繋がり、宇宙でまれな人類の住める水の惑星なり、・・」
「教科書の平べったい地図では伝わらんぞ、・・この偉大さが・・」
「教育現場にも、できれば1家に1台欲しいね^-・・」
「いやいや、貰ってなんかないぞー、・・どこからも、・・」
「今からくれるんであらば・・まーやぶさかでは、御座らんが・・・」
「いいんだ、これが、・・この丸みと感触感、この3次元の立体感、・・」
「忘れてたね^-この感激・・何十年ぶりじゃろか・・」
「地球は全部繋がり、宇宙でまれな人類の住める水の惑星なり、・・」
「教科書の平べったい地図では伝わらんぞ、・・この偉大さが・・」
「教育現場にも、できれば1家に1台欲しいね^-・・」
「いやいや、貰ってなんかないぞー、・・どこからも、・・」
「今からくれるんであらば・・まーやぶさかでは、御座らんが・・・」
Posted by 鷺の助。 at 2008年05月27日 23:21