2006年06月02日

ガラス張りの人生

昨年の統計によると、汚職や腐敗の最も少ない国は、大西洋の北に浮かぶ火山の国「アイスランド」なのだそうだ。2番目が「フィンランド」で、3番目が「ニュージーランド」。
“ランド”がつく国はクリーンな国なのだろうか。ちなみに日本はチリとならんで21位タイである。

行政にしても企業にしても透明性を高めるというのは大変なことである。
独裁国家、ワンマン経営というと、どうしても「汚職」「腐敗」という言葉がついてきてしまう。

ガラス張りというが、あれは大変に勇気の要ることである。
ある時、泊まったホテルのシャワールームが総面ガラス張りであった。
別に怪しい宿ではなく、平たく言えば無駄を全部省いたような部屋なのである。

だが、別にほかに誰がいるわけでもないのに、ガラス張りの中でシャワーを浴びるのは恥ずかしい。
「7年目の浮気」の有名なシーンで、真下からカメラを回されたマリリンモンローより恥ずかしい。
学年が替わって、前の教室に「おはよー!」と元気良く飛び込んでしまったときぐらい恥ずかしさがあるのである。

それは、全てをさらしているということだからだろう。

ガラス張りの人生
きょうFC琉球の野口代表(左)が大阪で幅広く事業を展開する株式会社リグアの川瀬紀彦社長を伴って訪れた。

リグアという会社はLife Guard の頭文字を合体させた名前だそうである。
遊んでいる土地の再活用や、企業コンサルタント、温浴施設やエステなどさまざまな事業を展開している。
学生時代はアメフトの関西代表。パワーがあるのは分かる。

20代で起業し、数年で100人規模の会社にするというのもよく聞く話である。
だが、彼は自らの収入に交際費、いくら税金を払っているかにいたるまで、およそ公開できる全てのことを全社員に公開しているという。

これはガラス張りのバスルームで…しかもほかに人がいる部屋でシャワーを浴びるのに匹敵する。

「今の若いやつは、夢を持たせないとダメなんですよ」と彼は言う。
全部ある中で育ってきている。だから具体性がほしい」という。

お兄さんが非常に優秀な整体の先生で、いわばうまく兄弟で住み分けをしている。
企業における兄弟というと、某関東のコンツェルンのように、互いのことを悪し様に言うなんてケースが多々ある中で、互いが互いの存在を認め合っているというのは理想である。

初めて会った人だが、そう遠くない将来きっと更に大きく飛躍するという印象を受けた。

野口代表とはともに刺激を受けあう仲だそうだ。
こういう相乗効果は大きい。

川瀬さんは言った
「勝つことです。負けしか知らないやつは、どんどん後ろ向きになってくる。だからWIN WIN WINなんです」

FC琉球はまだ2勝。
だが、チームに追い風の「沖縄の夏」は目の前である。
とりあえず日曜日の横河武蔵野FC戦にWIN WIN WIN である。




Posted by 家主 at 21:16│Comments(4)
この記事へのコメント
沖縄は これから 沖縄アイランドと 呼ぼう!!!^^;
Posted by かつぼたつ at 2006年06月03日 15:26
こうやって社長がさらけ出すと、社員も社長を信用するでしょうし、具体的に見ることで社長であるからこそ大変なこともあるのだという部分もわかるかもしれませんね。
透明性が責任の大きさにもつながるだろうし。

ウチの小会社の何が困るって、ファミリー会社の負が前面に出ているところ。
ミーティングは、社長も含め幼稚な兄弟げんかの場になりがちで、辞めされられないのがわかっているせいか、身内以外の者が真っ向から正論をぶつけようものなら逆ギレでイジメにまわることが前任者の経験でわかっています。
透明性以前の問題。
沖縄には多い気がします。

しかすことも黙認することも自己防衛のために必要な会社って…。
早いとこ世代交代してほしいデス。。。
Posted by うずまきメリーさん at 2006年06月03日 20:22
言ったことはやる。
言うからにはやってみせる。

かつて「やってみて、言って聞かせてさせてみてほめてやらねば人はうごかぬ」といった人がいましたが、その通りです。

川瀬さん、もうひとつ言ってました。
経営は「農業」なんだって。
種まいて、苗を育てて、実をつけて収穫して…

最初から実がある商売なんてないですものね。
Posted by 家主 at 2006年06月03日 21:32
今回の記事は深く考えさせられました。

うちもファミリー経営で以前はうずまきメリーさんのおっしゃる様な感じでした。

苦しいからと種を蒔くことも育てる事もしてこなかった結果、世代交代のタイミングを外してしまい。気がついたら身内だけの会社になってしまいました。

某球団の様に他社から有望選手を引き抜いて来れたらてっとりばやいのですが、その前にせっかく獲得した選手が出て行かない様な魅力ある会社にするのが先ですね。
Posted by サザビー at 2006年06月05日 19:43
 
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