2007年11月21日

都会の怪物

ドブネズミを見た。

真っ昼間、目の前をゆったりと、王様のように歩いていった。
一瞬、マントが見えたような気すらした。

彼らにとって、都会は王国なのであろう。
エサはふんだんにあるし、住んでいるのは下水道やどぶ、
地下にある、天敵・人間の目の届かない世界である。

ワタシが通っていた高校は、
東京・神宮球場の目前にあったが、
恐ろしく古い校舎だった。

どれぐらい古いかと言うと、
かつて、近衛師団の本部として使われていたと言う古さである。
屋上の床はコンクリートの厚さが1メートルもあり、
それは高射砲が設置されていたからだという。

そんな建物に、「主」のようなネズミがすんでいた。
時折、上の階から階段を
ダッ、ダッ、ダッ
と駆け下りてくるのである。

奴らが現れる時間は、部活の生徒が体育館やグラウンドに行き、
掃除で学校を脱出し損ねた「帰宅部」の生徒しかいない時間である。

これが途方もなく巨大で、猫ぐらいの大きさがあった。
そんなものがいきなり目の前を駆け下りるのである。
腰を抜かすかと思った。

都会には、裏の世界の「主」が住んでいる。


ひと月ほど前だろうか、仕事で遅くなり深夜に会社を出た。
駐車場に向かって歩いていると、
側溝の脇に何かがうごめいている。

暗くて見えないので、携帯電話の画面をライト代わりにして当ててみた。
一瞬、黒い長いものがうねるようにうねるのが見えた。
「それ」は目の前の道路をうねりながら渡り、
反対側の側溝に入っていったように見えた。

長さは30㌢ほど。
黒くて、ミミズかヒルのようにも見えたが、何だったのかいまだに分からない。

都会の地下には、謎の生き物も住んでいるようだ。
ひょっとすると、宇宙人の侵略が進んでいるのかもしれない。



Posted by 家主 at 11:28│Comments(2)
この記事へのコメント
ウチの近所には昔ヘビがよく出ました。
小学校への通学路には毎年ヘビが交通事故に遭っているのが見られたものです。
近年 宅地造成が進み、林や石垣がなくなり、ヘビもいなくなったように思いましたが、代わりに昔いなかったマングースを見るようになりました。

マングースの天敵は唯一人間らしいのです。
昔の三すくみは 蛙(かえる)・蛇(へび)・蛞蝓(なめくじ)でしたが、
現代の三すくみはヘビ・マングース・人間ってことになりますかね?!

↑土方さんが見たの場所の近くに飲み屋なかったですか?
もしかしたら 「うわばみ」 かもしれないですよ。
これには あと2つ どの天敵を対峙させましょうか?(笑)
Posted by うずまきメリーさん at 2007年11月21日 22:22
都会に行くほどデッカイ鼠います!
そー言えば昔
私も田舎では見たことないほどでかいのに会ったことが…
仕事帰り、朝の松山
ヤツは仔猫ちゃんぐらい

あのサイズおっきさなら好き嫌いなく何でも食べるはず…
そう言う私もネズミ年
Posted by コデマリ at 2007年11月23日 01:03
 
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