2005年08月23日

異例にはじまって違令におわる

大会直前に有名校が部員の喫煙や上級生の下級生に対する暴力などが明らかになって出場辞退。挨拶なしで始まったお見合いみたいになってしまった今回の甲子園大会。とどめは優勝校の駒大苫小牧高校で野球部長が、部員を殴るなどしていたことが優勝後にわかって、日本高野連が「優勝の扱い」を協議することになったんだそう。                                                                                                     高野連で毎回不祥事があるごとに名前が出てくる参事の田名部さんは、個人的にもよく存じ上げているので、今年は本当に大変だろうなと思いつつ新聞を読んでいます。                    

生徒が起こした問題と部長が起こした問題とはすこし内容が違いますから、優勝そのものは実績として残ると思いますけど、せっかくの夢の舞台が台無しになってしまった気がします。           

ふたつとも、不祥事を聞いたのに連絡を怠った…あるいは内部処理したりして、結果として傷口を大きくしてしまうことになってしまったわけですが、気持ちはわからないではないんですよね。野球が生きがいの子供たち、その夢を何とか断ち切らないで事を収めたい。苫小牧も大会が始まっているし、大会が終わるまで待とうという結論になった。それが連続優勝という快挙になって、なおさらややこしいことになった。

日本高野連の3代目の会長で、沖縄に高校野球連盟を作る手助けをした佐伯達夫さん…高校野球の天皇といわれた人ですが、この方のことを取材したことがあります。とにかく佐伯時代に今の高校野球の厳しいルールの基礎が出来たといっていい。昔は広島はしゃもじを持ち出しての応援。北海道は牛の着ぐるみが登場…みたいなところがあったんですが、そういう応援が、教育の一環としての高校野球に反するとして禁止したのも佐伯時代。

でもスター選手の登場…マスコミが煽ったことは認めざるを得ませんが…KKコンビの登場あたりから、見るほうも、地味なプレーではなく、ホームランを期待したり、怪物といわれる選手に目が行ったりしているのも事実。そう考えると、佐伯さんのかたくななまでの姿勢がなかったら、高校野球は、もっともっとあらぬところに行ってしまっていたかもしれない。

そういえば佐伯さんが「沖縄には過ぎた野球場」だといっていたのが奥武山球場。その奥武山もまもなく建て替えです。本当の意味での沖縄の野球の『夢舞台』になってほしいと思います。



Posted by 家主 at 17:02│Comments(1)
この記事へのコメント
 毎度お世話になっておりますちぶりーです。

人間一生懸命努力をすれば上位入賞は比較的簡単に狙えます。
 
  しかし・・・。
優勝するということになると実力の他に「運」も必要になってきます。
なぜなら優勝はたった一つのチームにしか与えられないものですから・・・。

 その「運」をつかむため、苫小牧の選手達もおそらく血のにじむような練習をしてきたことでしょう。
そして手に入れた優勝旗。これからどのような処分が下されるのかわかりませんが、選手達の気持ちを考えるととても人事とは思えません。
優勝校がこのような形で不祥事をおこすことに大変な憤りを感じますが、ナインの皆さんには心から拍手を送りたいと思います。



    追伸
 ついでではありますが、わたくしちぶりーもブログを立ち上げてしましました。
Posted by ちぶりー at 2005年08月24日 04:14
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