2006年02月24日

前の持ち主

チョキ荒川静香が見事金メダルを取った。


このオリンピック、何かが不思議だと思っていたら、日の丸が揚がる表彰式どころか、どの競技の表彰式であっても一度も見ていなかったのである。


開幕前の「あおりテレビが派手だっただけに、毎日入ってくるニュースがいっそう悲しさを煽った。
このまま終わって、メダルゼロとかになったらきっと白いシラケ鳥が飛ぶ
「鳥のオリンピック」

になったに違いない。


それだけにこのメダルでほっとしている関係者は多いのではないかと思う(特にマスコミに)

メダルは新しいものだが、前のオリンピックの金メダリストというのが私は結構気になる。
4年に一度の五輪金メダリストのその後には、2種類ある。

「連覇を狙う」人
「花道にする」人である。

荒川はどうもプロに転進して、五輪からは引退するようである。


初めてのものというのは何につけても思い出深いものだが、私の最初の車もすごかった。
買ったときの値段は5万円。
修理に数倍の金がかかった。


エンジンはすごく元気であった。
ただ、まもなく後部トランクが錆びてが開いた。
さっそく、ガムテープで修繕した。


次に助手席の窓が中途半端な位置で動かなくなった。
さっそく、強引に上まで引き上げ、二度とあかないように封印した。


まもなく、助手席のドアそのものが開かなくなった。
特に誰が乗るわけでもなかったので放っておいた。


そのうち、運転席のドアが開かなくなった。
これには困った。
仕方なく、壊れている助手席の窓を開けて、窓から侵入した。


すると、強引に入ったためにルームミラーを蹴飛ばして破壊した。
仕方ないので、ガムテで貼り付けた。



ある時、出張がはいったので、当時飼っていたインコを人に預けようと走っていると、
前の車が急ブレーキをかけ、鳥かごがひっくり返り、餌が散乱した。
鳥は平気だったが、一週間して久々に車のドアを開けたら、助手席の足元に
青々としたアワとヒエの芽が出ていた
しかも15センチくらいに育っていた
水が漏れていたのである。



なかなか想像できないと思うが、本当にはえていたのである。
さすがにショックだった。



2年も乗っただろうか。
当時あった中古車販売店が
「お買い上げいただいた方には、
どんな車でも現在の車を1万円で引き取ります

といっていたので、実際に行ってみた。



到着にブレーキは要らなかった。
放っておいてもタイヤまわりがおかしくて止まったのである。

店内に乗り入れたら、ガムテでムリに貼り付けてあったフェンダーミラーが落ちた。



店員の顔が凍りついていた。


しかし私はその車を一万円で引き取ってもらった。

エンジンは最後まで元気だった。
私は前の持ち主の顔を思い浮かべた。

その顔は笑っていた。








Posted by 家主 at 20:50│Comments(3)
この記事へのコメント
はじめましてぶんぶんと申します。
なんかドリフのコントのような話ですね。
店員の顔が想像できて最高に笑えます。
武勇伝!武勇伝!武勇伝でんででんでん!
Posted by ぶんぶん at 2006年02月25日 16:23
ぶんぶんさま

ドリフ世代ですか?
笑える話って、以外に身近にあるものです。はい。
Posted by 家主 at 2006年02月25日 17:06
あははは。毎度オモシロイ話サイコーです。
上の方はドリフみたいと書いてますが自分は「Mr,ビーン」を髣髴とさせる
ストーリーに笑いが止まりませんでした。 (スイマセン・・・)

今はクルマの性能もメンテの技術も昔に比べ段違いに向上してるんでたとえ¥50,000車でも、耐用年数や修理費用も向上 / 軽減されてるはずですよ。

トリノ五輪の事も書かれてますが、眠い目をこすりながら応援してきた今回の五輪ももう閉幕ですね。
ここ数大会の冬 / 夏期五輪の雑感なんですが、やたら目標に「楽しみたい」やら「エンジョイ」だの言葉を用いる選手が目に付きます。
(この事は確か朝の「シャキットi」の中の森本サンの番組でも痛烈に批判してました)

極度の緊張状態にある場合や開き直る策の為などに、自身に言い聞かせるために用いるのが本来的な使用法であってあからさまに公言する言葉じゃないような気がします。
こんな事言ったら自分がオヤジ化しそうでイヤなんですが、渡航や滞在費用はすべて国民の血税でまかなわれてる事をもう少し考えて、遠く母国から応援してる人がたくさんいることを忘れないで臨んで欲しいです。

そういう意味では結果を出した荒川選手も素晴らしいですが、岡崎選手と
スケルトンの越選手のレース後のコメントは真の五輪戦士を見た気がしました。
Posted by アイノバクダン at 2006年02月26日 21:16
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